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堀田 正典/Hotta Masanori
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2020年 東京オリンピック/東京パラリンピック エンブレムの問題について (3)

佐野研二郎氏デザインの<サントリー オールフリーの「夏は昼からトート」キャンペーンプレゼント>は、
13日午後、30点中8点の取り下げおよび発送中止が発表されました。
http://www.suntory.co.jp/beer/allfree/campaign2015/

これを受けて、NHKのニュースなどでも大きく報道されました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150813/k10010189031000.html


デザインの盗用が話題になっていますが、
ディレクションの話を。

デザインは佐野氏個人というよりは、事務所(+外注)で作られたものでしょう。
しかしもちろん、佐野研二郎の名前で発表されているのですから、
デザインの最終的な責任は佐野氏にあります。

今回、30点のトートバッグのデザインを見て感じたことですが、
デザイン事務所や広告代理店の方なら、よくお分かりのはずですが、
数十点のデザインをディレクションするときには、
使われている素材の経緯に関して、可か否か判断する経験と「嗅覚」が必要です。

デザイナーやアートディレクターという職業は、
世の中に発生するデザインに大変敏感です。
ゼロから物を生み出すのではなく、インプットしたものの量と質がとても大事で、
常にアンテナを張り巡らせていますし、そうでなければなりません。
デザインだけではなく、様々な文化芸術を吸収しなければなりません。

佐野氏ほどの経験を持っていて、可か否かの判断できないとは到底思えないのですが、
これほど雑なことが起こってしまった原因として考えられるのは、

(1)相当スケジュールに追われてしまった
(2)ディレクション能力の低い人に任せて、自分はほとんど見ていなかった
(3)いつも同じことをやっていて、いつも通りだった
(4)それらの複合

が、考えられます。

特に、No,19 本のイラスト ですが、
Book

盗用部分ではないので、ネット騒動上ではあまり重要視されていませんが、
盗用以前に、洋書の表紙を間違っており(横文字の本は、左開き)、
これは、着物の合わせを左前にする位、 恥ずかしい初歩的ミス です。
素材を作った人もディレクションもアウトです。
こんな仕事では他の素材も、かなり注意深く見なければならないということは明らか。ということになるのです。

サントリー商品のキャンペーンという大きい仕事で、
こんな雑な仕事をしているとは驚きでした。
盗用が出てくるのも、逆に理解できます。

つまり上記の理由の、(1)(2)(3)全てが当てはまっているのではないでしょうか。


さて、話は五輪エンブレムに戻りますが、
最初に発表された時、私は率直に言って、「うまくできてるな」と思いました。
特にパラリンピックの方は、「P」に見え、オリンピックとの同等性が感じられました。

また、佐野氏のコメント通り、パーツの拡張性も確かに感じます。
このワークは、相当力を入れて行ったことはわかります。
(※会見で発表されたフォント(?)は可読性が悪すぎ、とってつけたような印象がぬぐえませんが。)

ただ、1日の盗用疑惑を受けての釈明会見を見て引っかかったのは、
●全世界全てのロゴマークを見ているわけではない。
「ピンタレスト」(多くのデザインが集まるサイト)は見たことがない。
という意味のことを言った事です。

もちろん、全世界のマークデザインを把握することは不可能でしょう。
しかし、上に書いたように、常に広くアンテナを張り巡らせているはずの人が、あるいはその人の事務所が、
一般並みのアンテナだというのも、むしろ不自然だと思いました。
なにしろ、トートバッグレベルのデザインで、
フランスパンの写真を一個人のブログから引っ張ってくるほどの探索力はあるのですから。

また、トートバッグデザインの件で、盗用の指摘のあった
「つづりミスのニーチェの手書き文章」は「ピンタレスト」掲載のものであったとの話もあります。

2020年 東京オリンピック/東京パラリンピック エンブレムは、
キズが拡大する前に、早急に取りやめるべきでしょう。
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